個人的評価★★★☆☆
マルクス主義者として有名(らしい)故・廣松渉先生のマルクス主義についての新書
廣松渉先生はマルクスについて、関係主義的な世界観を顕した思想家として捉えている(構造主義みたいな感じ?)模様
疎外論の先生とかからは猛批判くらってるらしいけれど、素人的にはそのあたりは良く分かんないかな(笑
個人的な感想としては、結構前にお亡くなりになられた先生(1994年逝去)なこともあり、読んでいてなるべく平易に解説しようとしてくれているけれどやはり読みにくい(難しい)
昔にマルクス主義について書かれた本って、とにかく読みにくいし前提概念は学んでから読めよ感あって気軽に手を付けられない感じがある印象
この本は先にも書いたようになるべく分かりやすく書こうとしてくれてるけれど、やっぱりマルクス経済学が大学の講義であった時代の人と、そんなもんほとんどの大学で無い時代の人では基本理解が違うよねという感じ
あとは、なんとなく旧ソ連・東欧への憧憬が感じられる(旧ソ連のマルクス正統派解釈とは違うっぽいけど)
廣松渉先生について研究するならともかく、マルクスについて知りたいなら他の本の方が良いんじゃないかなあという印象の本でした。