個人的評価★★★★★
幸せな人生とはどういう人生なのか?
どこに人生の意味はあるのか?
以前は、宗教が一つの答えとして存在していた
来世が存在するならば死は恐怖の対象ではない。
神なき時代である現代においては、それは自分で探して見つけなければならない(もちろん、今でも宗教を信仰して心の平穏を得ることはできる)
そんな現代において、生き甲斐のための組織(それは学校や会社、友人とのサークルかもしれない)に入ったときに、それが本当に良い組織であるのかどうかの判断基準の一つとして仏教の律を用いてみては?という本
聖徳太子は「篤く三宝を敬え」といった。(らしい。そんなん習ったかな?w)
三宝とは、仏・法・僧のことらしい。
そのなかで仏=ブッダ、法=釈迦の教え、僧=僧侶のことではなく、僧侶の集まり=サンガのことで、サンガの規律が律らしい。
つまり、悟りのため修行するうえでの規律のこと。
ちなみに日本の仏教には律は無い(というか世界的にみて日本だけ無い)らしい。
なので、日本の仏教寺院の生活とはまた違う感じになっている。
仏教は、修行(ある意味では自分の好きなこと)に専念するために、食事等は全て社会に乞食してもらう必要がある。
そのため、社会から分けてもらうためには、支援してあげようという立派な人物でなければならない。ということで色々な規則があるのである。
律の実際についての簡単な説明と、オウム真理教の規律との対比において、正しい律をうまく描き出している。
科学者(2位じゃだめなんですか?への答え)や政治家などをある意味出家者として捉えてその意義を論じていくなど、律の現代への適用という意味でも面白い本だった。
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