個人的評価★★★☆☆
悪徳領主シリーズの8巻目
ざっくりしたシリーズ概要
もともと乙女ゲーの世界の気晴らしに書いたらやたら人気が出て書籍化まで至ったタイトルだったかな?
主人公はリアム・セラ・バンフィールド
元々日本人だったけれど嫁に不倫された上に損害賠償請求され職も奪われドン底で死にかけていたところを、案内人という超常の存在によって異世界の星間国家(帝国)の伯爵家の嫡男に転生した
リアムとなった主人公は誠実に生きた前世で不幸になった反省から、転生先では悪徳領主として生きることを決意する
ここまでの流れだとよくあるなろう系異世界転生貴族モノの雰囲気があるが、癖のある作者なのでそんな安易な設定ではない(笑
実際は、日本人であったときの不幸は全部、他人の負の感情を吸収して力を増す案内人の仕業であり、転生後も荒廃した名ばかり辺境伯爵家を子どもの時点で親に押し付けられるのである
それによって更に不幸になることを案内人は企図していたが、リアムは幸運➕根が真面目なため領地開発に成功し、超常的な武力も獲得して手がつけられない存在になっていく。
そして日々(勘違いで)案内人に感謝を捧げるのであった(案内人は正の感情でダメージを受ける)
そんな作品の第8巻
今巻は、皇位継承争いでリアムが後ろ盾となっている派閥内の政治的闘争と、グドワール覇王国という国との戦争が並行して描かれている
大体序盤に敵側が色々策謀巡らせるが、リアムは意に介せず、後半力ずくで解決という流れはもはや水戸黄門感あって面白い
深いこと考えずに楽しんで読めるので、気軽に本を読みたいときにおすすめできるかもしれない
ライトノベルやネット小説バカにする人もいるけど、娯楽として考えるといわゆる文学作品とかより秀でてる面がある作品もあるのだと思ったりするのである