ウルソの読書記録

素人が暇潰しに読んだ本などの感想と紹介を書いていくブログです

44冊目「スウェーデンボルグの霊界日記」エマヌエル・スウェーデンボルグ

スウェーデンボルグの霊界日記

 

個人的評価★★★☆☆

1 どんな内容の本?

18世紀のスウェーデンの科学者・哲学者・神学者であるエマヌエル・スウェーデンボルグの日記。
個人的な日記(生前は公刊されていない)
霊との交流や霊界への探訪、臨死体験最後の審判の幻視などが描かれている
本書は、その霊界日記全約6000節から260節を主題別、記載年月日順に構成したスウェーデンボルグ入門書

 

2 感想的なもの

先日、印象派展(ウスター展)に行った時に感動した絵画(森の池)が、スウェーデンボルグ神秘主義に影響受けた絵画との解説を受けて、帰りに本屋でノリで購入した本。
スウェーデンボルグは元々高名な科学者だったが、50代半ばから徐々に神秘主義的世界にはいり、神学者となった人物


上述のとおり、霊界日記は、霊との交流や霊界への探訪、臨死体験最後の審判の幻視などが描かれているが、科学者的態度で記載されている。
このあたりが他の神秘主義者達と一線を画し、人気を博した由縁だろうか。
当然だが、キリスト教的色彩は強い

 

読んでいくと、霊の世界も意外と現実的な部分もあるんだなぁと思ったり、
P86霊たちは霊界でも計算を行なう。彼らはそこでビジネスの取引をし〜
東洋哲学的な世界観も見られたり(輪廻は否定している模様)、
死者と対話(キケロパウロ、キリスト、聖母マリアニュートンや数時間前に死んだ人とか。東洋の異教徒もいる❗️)していたりで読んでいて面白い
パウロについてはこき下ろしてるけど、当時問題にならなかったのかな、、、


霊界(の悪い方の世界)は、なんとなくゲド戦記(小説のほう)の死者の世界っぽいなーと思いながら読んでた。

 

スウェーデンボルグについては統合失調症患者の幻覚と評する人もいるし、霊界への探訪者・素晴らしい幻視者として評する人もいる。
どう捉えるかは読む人次第ではあるが、その実在を信じるかどうかは別にして、霊魂や霊界があるかも知れないと思った方が楽しいのは事実かなと思う。
死者の世界は神秘のヴェールの向こう側にあるのだ。(ハリーポッター