個人的評価★★★★☆
購入したきっかけ
発売自体は去年(2023年)の6月。なんかネットで経済系の記事のコメントとか『ザイム真理教』っていう言葉ちょこちょこ出てくるなあとは思っていたがこの本のことは知らなかった。
きっかけとしては、やはり著者の森永卓郎さんがすい臓がんステージ4の公表をしたことか。
併せて、新刊書がAmazonでベストセラー(今のところ再販待ちっぽい)になったのとともに紹介されていたため。
しかし、森永さん、年収300万時代みたいな本が印象にあるし、がん治療は標準治療で良いやろ(がん保険とかいらない)みたいなこと言ってた印象があるのだが、、、
ご本人は実は(会社で)がん保険入ってて、標準治療外の免疫療法(月100万以上)やってるって、それはそれでどうなんだろうかと、種類は違えど同じがん患者としては少し疑問に思ってしまう(笑)
もちろん、すい臓がんは生存率もかなり深刻だし、色々な治療できるなら、出来る限り行って、回復してもらえるのが一番だとは思うんだけどね。
なかなか複雑な感覚がそこにはある。
どんな内容の本なの?
財政均衡論(財務省)を批判し、MMT(現代貨幣理論)を推奨する一般向けの啓発本という感じの本。
長年の財務省の考え方と財政均衡論の普及のさせかたがもはやカルト宗教と同じような領域に達していて、自分達の考えを通すことと、公務員や政治家・富裕層等の事しか考えておらず、このままでは日本経済がさらにヤバくなるという危機感が書いてある。
アベノミクスをきちんと完遂していれば・・・という感じ。
この感じの本、財務省じゃなくて日銀批判が主だったけど倉山満さんも新書で書いていてた記憶がある。
読んだ感想
財務省の欺瞞と、なぜMMT的な経済政策が良いのかの説明等は読んでいて分かりやすく、なんとなく納得する感じはある。
また、公務員や富裕層だけが裕福になる(と思わしき)政策についての描写は読んでいてやはり腹立つところはある。
ただ、読んでてこれホントかなあと思うこともある(笑)
え!?安倍元総理がMMTを参考にアベノミクスやったんじゃなくて逆なの!?
そのあとに説明とかないから真偽は良く分からないけど・・・
個人的は、本文中にもあったけれど、立憲民主党の長妻議員が森永卓郎さんの理論の説明を受けてのこの言葉が本書を読んで受けた印象を良くあらわしていると思う。
『森永さんの理論は間違っているとは思わないんだけど、なんとなく腑に落ちないんだよね』P76
そもそもマクロ経済学の基礎がないから、自分で判断できないんだよね。
もちろん、この本は詳細な説明というより啓発本に近いから、自分で勉強して理解していくことが必要なんだと思うんだけどね。
というわけで、マクロ経済学の基本書的なもの買って徐々に勉強していこうかな。と思った本でした。