ウルソの読書記録

素人が暇潰しに読んだ本などの感想と紹介を書いていくブログです

66冊目『モフモフはなぜ可愛いのか』小林朋道

 

 

個人的評価 判定不能

(モフモフの可愛さを語る本だと思って中身確認せずに買ったので・・・)

成長の一つのパターンは、自ら(ホモサピエンス)に関して、新しい知識を得、思考し、ベターな選択をすることになる、そういうことだろう。だったら・・・・・本書を読むことは、成長につながると思うよ。 P 215

何も考えず、中身も確認せず表紙の猫とタイトルに惹かれて勢いで購入した本

モフモフの可愛さについて語り倒す本かとおもったら、しっかりとした動物行動学に基づく人間の行動を説明する本だった。

だって表紙の帯が猫だったら可愛くて買ってしまうじゃないか・・・!!!

 

内容は、著者がX(旧Twitter)上で、みんなから『なぜだろう?』と思う疑問を集めてそれに対して回答していく感じ。

1 親しい友人と会った時、とび跳ねたりするのはなぜか?

2 ヒトはなぜ『怖いもの』をみたがるのか?

などの全13項目の質問と回答の中に表題の『モフモフはなぜ可愛いのか?』もある。

 

読み始めてから、だまされた!と思ったが(勝手に騙されたのである)、読んでいくとなるほどなあという部分も多くて興味深い。

 

最近のSNS上のやり取りの傾向(意図的に自己に有利な状況を作るために一方的な視点から決めつけた発言等を行う、情報の検証を行わないなど)を踏まえたうえで、

著者の回答は仮説(ただし、かなり優れた仮説)であり、今後もっと真実に近い回答が出てくるかもしれないし、読者がより良い回答を考えながら読むことも薦める姿勢は著者の自信が伺えるのと、情報への接し方がきっちりしててとても良いなあという感想を持ちました。

全体的には、利己的遺伝子仮説と、その行動が『生存・生殖に有利になること』が行動の根幹あたりにあるのかなという印象を持ちながら読みました。

利己的遺伝子仮説については、リチャード・ドーキンス(だっけ?)の有名な本あったけど、そちらは読んでないので分かりませんが、本書でも概観は教えてくれています。

 

タイトルから想像した内容ではないけど、読んでいて楽しい本でした✨