個人的評価★★★★☆
『死ぬ時は、みんな一人です。出会いの瞬間も選べませんが、それと同じで、死の瞬間は誰にも選べません。人も動物も、全部なんですよ。どうか後悔しないことにしがみつかないでください』
『猫はね、あなたが思っている以上に強いですよ。猫が目を閉じて、眠ってる時、そこに浮かんでるのは楽しいことだけです。たとえその時が一人ぼっちでも、猫は楽しい夢をみながら逝けるだけの強さを持ってるんですよ』
飼い猫が死に近い飼い主に対してのことば。P258抜粋
猫を処方いたしますの2作目
言い換えると、メンタルクリニック的なところに行ったと思いきや、薬じゃなくて本物の猫を処方される作品の2作目である。
前作と同様、いろんな問題を抱えた人が、猫をきっかけになんやかんや解決したり方向性が見えてきたりして心が癒される小説。
年上彼氏に別れ話を切り出されそうな女子大生
孫が不登校?の定年後のお爺ちゃん
母親へのわだかまりがある女子大生
保護猫センターで働く男性など
保護猫に関しては、実際にセンターの活動や保護猫の譲渡会の様子、反応等も書かれていて、なるほどなあと思いながら読了。
ただ、前作を読んでいると設定がネタバレ状態になっているので、そこでどう物語を展開していくのかの難しさが見えた巻だなあという印象も持った巻でした。
著者の方も、続編書くの苦労しただろうなあ・・・という。
その意味で、一作目と比べるとやはり少しパワーダウンしてしまった感がちょっとあった。
とはいえ、良作であるのは間違いないし、話の引き的に3作目につながるような展開もあるため、次巻でるならまた購入したいなあと思う本でした。