ウルソの読書記録

素人が暇潰しに読んだ本などの感想と紹介を書いていくブログです

31冊目「世界奇想美術館 異端・怪作・贋作でめぐる裏の美術史」エドワード・ブルック・ヒッチング

 

 

 

個人的評価★★★☆☆

 

以前読んだ「愛書狂の本棚」の著者の最新作(らしい)

副題にもあるとおり、異端の作品や改作・贋作などに関するエピソードや歴史等を織り交ぜている本。

古代からはじまって、最後はAIによる絵画まで網羅していて、なんだかんだ副題通り「裏の美術史」っぽくなってるのが面白い。

 

読んでて楽しい本(そもそも図鑑みたいな感じで絵だけ観てても楽しい)だったけど、愛書狂の本棚のような著者の熱量はそこまで感じなかったのが残念。

その意味で評価はちょっと低め。

購入検討するときは、できれば実物みて合うかどうか検討してみた方が良いかも。(僕は購入して後悔はしていないが)

ほかに、世界地図(架空のものも含めて)を集めた「世界をおどらせた地図」など関連著作もあるようなので、本屋で見かけたら集めてみたい。

 

印象に残ったのは、

・日本の九相図(死体が朽ち果てるまでを書いた作品)

・ヒエロニムス・ボスの「快楽の園」

→なんか漫画のベルセルクとかにこれモチーフの話なかったっけ?

・スペインの教会にあるイエスフレスコ画「このひとを見よ」の修復大失敗してサルみたいになってる絵

→なんどみても修復のひどさが笑えるw

・クエンティン・マセイスの「醜女の肖像」

→なんでこれを描こうと思ったのかw

 

等など、変わった作品が盛りだくさんって楽しいよ笑

「快楽の園」