個人的評価★★★★★(自分で★5段階評価と決めてたけどもっと★付けたいくらい)
購入は2月頭だけど、最初60頁くらい読んで面白すぎて読むのもったいなくなり今日まで読まなかった。(好きなものは最後に食べる派)
けど、一念発起して読み始めたら一気読みしてしまった・・・
著者は動物行動学者?で本作がデビュー作。そしてなんと御年69歳!!
「湿地の少女」がシンボル(またはテーマ)として描かれている。
物語は、村の若者の死体が湿地でみつかり、その容疑者として湿地に住む(貧困白人とされている)少女が容疑者としてあがり、現在と少女の過去が折り重なって展開されていく・・・といった感じ。
湿地や沼地と聞くと、元B級ホラー映画好きとしては、「おっ?ボディ・カー・ウォッシュか?」とか、「闇のなかに潜む殺人鬼か?」といったことをつい思ってしまうが、そんなことを一瞬でも思った自分をぶん殴ってやりたい。
解説にもあるが、「誰が犯人か?」というサスペンスものとして読んでいくこともできるが、差別や偏見といったことがテーマの作品としても読める。
個人的には、疎外され、裏切られ、孤独となっている少女の再生の物語として読んでいたが、最後にまさかの「え!?」っとなった。
しかし、上記の自分の読み方への変更は起こらない。
最後まで読むと、途中出てくる詩や、動物の生態描写にも更なる深みが出てくるように思う。
なので、もう一度読みたいが、これは原書(英語版)で読みたいなあと思ってアマゾンぽちった。
なお、ザリガニは別に出てこないけど、ザリガニの鳴くところってそういうことかあという納得感はある。
映画もあるので、どのようにこれが描写されているのか観てみたいと思う。