文庫版5-3、5-4
個人的評価★★★★★
1 今巻(5-3,5-4)の概要
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団、4分冊の3冊目・4冊目
魔法省の介入によりダンブルドアが学校から去り、ポグワーツはさらに混迷を深めていく。
そんななか、ヴォルデモートも魔法省内で何か暗躍しているようであり?
という感じで怒涛の展開になっていく後半巻❗️
2 とりとめのない感想
相変わらずハリーは思春期真っ盛り状態。
フィニアス・ナイジェラス(過去の校長・スリザリン寮出身。シリウスブラックの祖父かなんからしい)のこの言葉が割と的確であるw
(P130より)
「若いやつらは、なんでも自分が絶対に正しいと鼻持ちならん自信を持つ。思い上がりの哀れなお調子者め。
ポグワーツの校長が、自分の企てをいちいち詳細に明かさないのには、たぶんれっきとした理由があるのだと考えてみたのかね?
不当な扱いだと感じる暇があったら、どうしてダンブルドアの命令に従った結果、君に危害が及んだことなどいちどもないとは考えようとしない?
いや、いや、君もほかの若い連中と同様、自分だけが感じたり考えたりしていると信じ込んでいるのだろう。自分だけが危機を認識できるし、自分だけが賢くて闇の帝王の企てを理解できるのだと」
けど、ハリーの今までの事情(赤ん坊の時点で有名)とか、悪くいうと「これまでの規則破り➕独断行動」で上手くいっている成功体験あるからしょうがない面もあるんだよね。
そんななか、ヴォルデモートに対抗するためにハリーは閉心術をスネイプから学ぶよう(ダンブルドアから)指示され、個人授業を受けることに。
・・・あれ?個人授業時のスネイプ、めっちゃまともじゃない⁉️
けれどもハリーはまともに学ばない(というか、反発と興味が先立つ)うえに、スネイプの過去の記憶を勝手に覗き見しだす始末である。
スネイプの過去の記憶で父親がスネイプ虐めてたのみて、ショック受けてたけど君も中々だよ、、、
結局、術をちゃんと学ばなかった(色んな人に絶対学べと言われてたのに)結果、ヴォルデモートにうまいことだまされ独断専行した結果、悲劇がおきる。
3冊目後半から少しずつスカッとする展開が増えていき、4冊目はこれまでのフラストレーションを一気に解消できる笑
また、ハリーとロン以外の人物達の精神的成長が大きく見られる巻でもある。
ハリーは上述のように、これまでの事情や成功体験に無意識に縛られてるとこあるようにみえるんだよね。これまではそれでうまくいったんだけど、ここからは乗り越えていかないと大変になるのではないだろうか。
今巻の悲劇を受けて、成長できるのか。次巻が楽しみ。
最後の方にあるルーナ・ラブグッドという登場人物のことば(P365)
「~省略~それに、二度とママに会えないっていうわけじゃないもン。ね?」
「ほら、しっかりして。聞いたでしょ?ベールのすぐ裏側で?」
「アーチのある、あの部屋だよ。みんな、見えないところに隠れているだけなんだ。それだけだよ。あんたには聞こえたんだ。」
死の世界はヴェールの向こう側にあり、会うことが出来るという考え方は素敵だなぁと思う