マルクス入門本読み漁り7冊目
個人的評価★★★★☆
マルクスの学生時代から晩年までを3章に分けてその思考の変遷と意義を叙述していっている
第1章 資本主義を問うに至るまでー初期マルクスの新しい唯物論
[1818年〜1848年]
第2章 資本主義の見方を変えるーマルクスの経済学批判
[1848年〜1867年]
[1867年〜1883年]
という感じで、マルクスの思想期をおおまかに3期に分けて、各時代毎の主要著作や思想の解説(2章では資本論の全体的解説、3章では新MEGAに基づく書稿などに基づく)がされている。
さすがに入門本7冊目となるとマルクスの用語にもなんとなく覚えてる感が出てくるけれど、それを差し引いても記述は初学者向けというか比較的平易に説明することを意識してくれているようで、読んでいて理解しやすい。
これもマルクス入門本としてはオススメできるものだと思う。
同じちくま新書の『マルクス入門』よりはるかに読みやすいと思うw(とはいえこちらはまた別の意図で書かれた入門と銘打った本だとは思うが)
物質代謝論は他の入門本で知ってたけど晩期マルクスの思想なのは知らなかった。
けど、物質代謝論を全面に出す人はザスーリチ書簡にマルクスの思想転換を見出す人が多いのはなぜだろう?
新MEGAに携わってる比較的若い世代が多いからとか?