ウルソの読書記録

素人が暇潰しに読んだ本などの感想と紹介を書いていくブログです

139冊目『ローマ人の物語21 危機と克服(上)』塩野七生

 

個人的評価★★★☆☆

 

ローマ人の物語シリーズの文庫版第21巻目!

皇帝ネロの自死の後のローマ帝国の混乱時代を描いた巻の1巻目

上巻は、ガルバ・オトー・ヴィテリウスまで(+ヴェスパシアヌスが少し)

 

ま~これまでの巻でも混乱時代とかはあったけれど、今巻の混乱は本当にひどい(笑

塩野七生女史の解釈なのかもしれないけれど、ガルバ・オトー・ヴィテリウスについては、ローマ皇帝(公人)としてではなく私人というか一貴族としての面が強くでて、ヴィジョンも何もない感じで即位したようにみえる(ゆえに混乱を治められず、すぐに殺害される)

皇帝ガルバの在位が68年6月18日~69年1月15日

皇帝オトーの在位が69年1月15日~69年4月15日

皇帝ヴィテリウスの在位が69年4月16日~12月20日

1年半で3人で、しかも全員殺害か自死してるという状況

そういや民主党への政権交代前に似たようなコトが(殺害とかはないけれど)日本でもあったなあ・・・混乱の時代だったねと思いながら読んだw

 

これに対して、ヴィテリウスに続くヴェスパシアヌスは、これから何をやるべきかを(自分の中で)明確にして皇帝に即位したような感があるので、ある程度安定に向かうんじゃないかな?

けど、『危機と克服』は上中下巻構成なんだよな・・・

属州の反乱っぽい描写もあるし・・・五賢帝ネルヴァになるまで他にも皇帝いるし

という感じで、まだまだローマの混乱続くんか!?とハラハラしながら読めた巻でしたw