ウルソの読書記録

素人が暇潰しに読んだ本などの感想と紹介を書いていくブログです

8冊目「眠られぬ夜のために 第一部」ヒルティ

 

 

 

個人的評価★★★☆☆(人によっては★5あると思う)

眠られぬ夜のために、なんか眠たくなる(心安らぐ)物語とかを提供する本かと思いきや、実際はガッツリキリスト教倫理の本であり、

眠られぬ夜は日ごろ怠りがちな自己反省とかのための時間として使えよ!

という本(笑)

1月1日から12月31日までそれぞれの日に、聖書からの引用を用いつつ様々な説教が書いてある。

 

不眠のときはどうしたら良いか。

まずは自分自身を相手に語ってはいけないとする(不安を増すだけだ)

つぎに、「つねにゆるがぬ平安を与えてくださる神と語る」か、「あなたを愛してくれる人たちと語ること」を推奨している

そのような助けが得られないときに、良い書物(本書のような書物)を読み、志向に刺激を与え、精神を安らかにすうと良いとしている。

 

他にも、眠られぬ原因と対処法が色々と書いてあるが、

本文中において、僕自身が関心のある健康という観点から見てみると、

「健康法のうち最も良い、最も簡単なものは、神の命令に従って生活することである」とし、「病気による不眠の場合でも、精神の気分を高め、強めることによって病気の治癒そのものが容易になるうる」とする

冒頭の序文等から見ていくと、筆者の思想として、キリストへの信仰による平穏な生活というのが日々の生活や、病気や不眠などの回復に寄与するものと考えられているであろう。

 

著者は19世紀の人物であり、まだ医学が未発達+宗教への信仰が強い時代と鑑みると、書いてあることがすべて現代にも当てはまるということではないが、治療をしていくにあたって心の拠り所のようなものがあったほうが良いことが多い。というのは病気治療中の身としては日々感じるところではある。

(それは神様でなくても、日常生活に戻ることや、家族、よりよく生きること、日々をたのしく生きることなど何でもよい)

 

その意味では、一から全部通読するのではなく、自分の気に入ったところだけ読んで楽しむのにも良いのではないかと思う。

あとは、本棚に置いておくと、なんとなくオシャレな本棚になった気分になれるというメリットもある本といえる。笑